鍼灸治療の症例(頚から肩の痛み)

2019/03/14

今日は、当院に来て治療され、治っていかれた
患者さんの中から、1つの症例として、
載せてみたいと思います。

患者 男性 80代

症状 頚から肩の痛みが、1週間くらい前からおこり、
   痛みで、下を向いてしまう。首が回らない。


まず、脈を調べてみると、痛みで、交感神経が優位に
なっているようでした。また、血圧が高そうな脈だったので、
血圧測定してみると、高かったので、それも考慮して、
治療してゆくことにしました。

また、座位やうつ伏せなどになっていただき、身体を調べると、
頚から背中にかけての骨のゆがみが大きい事がわかりました。
ご本人の話では、若い頃から、重たい物を毎日あつかう仕事を
数十年続けてこられたそうです。

この頚から背中にかけての大きな骨のゆがみにより、
頚から肩、背中の筋肉の緊張が強くなり、血管や神経も
圧迫されて、痛みや動きの悪さが出ていると判断し、
鍼灸治療をしてゆくことにしました。

治療1回目
まず、骨のゆがみの原因となっている、
首すじの筋肉と肩の筋肉、また背中の筋肉の硬さとゆがみを
とるために、鍼とお灸をしてゆきました。
ご高齢で、また体質的な面も考えて、使う鍼の細さや、
本数も、刺激をなるべく少なめになるように心がけました。

治療2回目(1回目から4日後)
首や肩は最初に比べると良くなっているということでした。
しかし、まだ、車の運転などで、後ろを振り向くのがつらかったり、
頚が、疲れると下に下がってしまい、上に伸びないということでした。
鍼灸治療は、頚から肩、背中を中心にやりました。
また、全身のバランスをとるために、腕や腰などにも軽く
鍼とお灸をしました。

治療3回目(2回目から10日後)
この前の治療が終わってから、頭が下を向いてしまうのが、
良くなり、普段の生活で頭が持ち上がり、頚が伸びるようになったとのこと。
ただ、車の運転で後ろを振り向くのがまだ少しつらいということでした。
かなり、頚から背中の骨のゆがみがひどかったので、筋肉の緊張やゆがみも
かなりありました。
それらをゆるめていく事を目的に前回と同じように鍼灸治療を行いました。

治療4回目(3回目から5日後)
頚の痛みはほとんどなくなったということでした。
動く範囲も大分良くなっているようでした。

治療5回目(4回目から14日後)
頚がよく回るようになりました。
朝起きる時が少しつらかったのが、楽に起きられるようになりました。
前回と同じ治療をして、本日で治癒としました。


この方の場合、お若い頃から、仕事がら、首や肩こり、また、腰痛などを
何度か繰り返して、その都度、湿布やマッサージなどで、すぐに
今までは治っていたそうですが、今回の頚の場合は、なかなか変わらずに、
治らないので、当院に来たということでした。
治療する僕としては、大体最初に思っていた通りに、順調に治癒して
くれたので、良かったと思いました。
お元気になられて何よりです。

さいたま市鍼灸院
はり・灸のじま治療院